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本にまつわるエトセトラ。

騎士団長殺し/村上春樹

読了するのにとても長い時間がかかってしまった。これはひとえに自分の問題であって、この小説がどうという問題ではない。

 

最近の数作に共通するテーマ、モチーフ。最近と言わず、ずっとかも。少なくとも海辺のカフカ1Q84とはとても近いものを感じた。ふかえりと秋川まりえって、ほとんど同じ役割ではないだろうか?

とは言え、今回は最後に子供が産まれるという点で今までの主人公ではありえなかった。これまでの村上作品で子持ちの主人公って、たぶんいない。この変化がなんなのか、気になっている。

そもそも私は村上春樹の大ファンだけれど、本当に仲のいい友人を除いてはこのことをほとんど公表していない。それは最近の村上春樹ファンに対するイメージが、なんというか自分とは大きくかけはなれた、居心地の悪いものになっているからで、きっと私と同じように感じているファンもたくさんいることと思っている。

私は高校生のときに初めて読んだ「風の歌を聴け」以来、とにかく彼の書く文章が好きで、読んでいて心地よく、なんでもいいから彼の書いたものをもっと読みたいという気持ちでずっと読んできた。彼の小説を同時代に読むことができることに感謝すらしている。50年後に生まれていたら新刊が出るドキドキを味わうことはできなかった。だから、「騎士団長殺し」も久しぶりの春樹節といった感じで、とても楽しく読みました。次も楽しみに待ってます。

 

 

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

 
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

 

 

ユートピア/湊かなえ

帰省の移動中用で購入。

湊かなえらしく、女性独特の心理描写が上手で、最近よく聞く「マウンティング」とか、同じ女性としてはあー、わかるわかる、と思うところが多かった。こういう人いるよねえ、と思いながら読んだ。

ストーリーについては、最後に少し驚く部分はあったものの、特筆するほどではないように思った。湊かなえの他作品にくらべると、ということです。普通に読み通すくらいには、面白かったです。面白くなるまでに少し時間がかかったけれど。

amazonのレビューの点数がかなり厳しい。確かに湊かなえに期待した人には、ちょっとがっかりだったのかな、とも思う。

 

 

ユートピア (集英社文庫)

ユートピア (集英社文庫)

 

 

40歳

少し前の話だけれど、とうとう40歳になった。

友人の中に、誕生日が来るたびに孔子を引用してSNSに投稿する人がいるのだけれど、私はそこまでの文才も学もない。

今までの40年の人生でずっと続けて来たことは何か、と考えたら、本だけはなぜかずっと読み続けているので、本の感想だけをひたすら書いてみようと思う。